平井堅の声の成分
平井堅の声の成分

東京ドームの平井堅コンサート「Ken's Bar」に行って来た。何かのきっかけでもないと平井堅のコンサートに自分から行く事はないから、お誘いいただいた時はこういう機会に一度見ておきたいと思ったのだった。結論から言うと、見ておいて良かった。きちんとショーアップされた良質のエンターテイメントであった。

東京ドームでコンサートを見たのは、もしかしたらローリングストーンズの初来日公演以来かもしれない。あの時は席も悪かったし音質も最悪だった。そういう悪い印象を大箱のコンサートに持っていたのだが、まったく問題なかった。編成はピアノ、アコースティックギター、ウッドベース、パーカッションというunpluggedなもので一つ一つの音の粒立ちがはっきりしていた。と、いうことはつまり、平井堅のヴォーカルの魅力をきちんと伝えきれていた、ということ。

生(に近い形)で聴いた平井堅の歌声は、少しイメージと違うものだった。独特のファルセットで発せられる一音一音が複雑な和音のようになっていて、メロディラインの上をなぞるのが主音ではなくて、フラットしていたりシャープしていたりする。でもそれで音程が外れているのではなくて、それを補う和音がそこで調和を保つようになっている。例えば、楽譜の上ではC(ド)の音なんだけど単純にC(ド)の音を出しているのではなくて、CM7th(ドミソシ)の音に聞こえるような声の成分になっていたのだった。鍛錬だけではない、そういう生まれもっての声がある、というのが平井堅の最大の魅力であり、個性なのだと思った。
なんて、難しいこと言わなくても十分楽しめるコンサートでしたよ。
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by seed_for_thought | 2005-12-23 00:29 | Vinyl+Music
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