鬼警部アイアンサイド
a0031719_23544319.jpg書名:鬼警部アイアンサイド
著者:ジム・トンプスン
訳者:尾之上浩司

ジム・トンプスンはもう4年か5年くらい前に「ポップ128」という作品を読んだことがある。確か出張中の旅先で退屈しのぎに買ったのだけど、そのあまりのやさぐれぶりにずっぽりハマってしまったのだった。あんまりディティールは憶えていないけど、ちょっとした日常の悪意がどんどん増幅していって善なるものを駆逐していく、という感じだったと思う。ただ、ドロドロした悪ではなくて、すごく乾いた感じ。あ、たった今の思いつきたけど、ゲームで言えばGrand Theft Autoみたい。淡々と悪をこなす。で、最後に罰が待っているかというと待っていない。やったぜ!悪事完了みたいな終わり。おいおい、こんな終わり方でいいの?ヤサグレテいるなぁアメリカは。と思ったのだった。後になって、ジム・トンプスンを「安物雑貨屋のドストエフスキー」と呼んでいるのを目にして、思わず膝を打ったりもした。

で、本作。今度は勧善懲悪。車椅子のロバート・アイアンサイド警部が複雑に絡み合う事件から糸口を見つけ出していって最後に見事解決。そんな話。もともとアメリカのTVドラマのノベライズ版らしい。でもって、トリビアだけど、土曜の夜のウィークエンダーやKill Billのサントラでお馴染みの♪バッパラババッパーのジングル、これは『鬼警部アイアンサイド』のテーマなんでした。
まぁ、ハヤカワポケミスですし、肩の力を抜いて読むにはいいじゃないんでしょうか。サスペンスとしては及第点かな。それより、「ポップ1280」を未読の方は是非。チャールズ・ブコウスキーなどが好きな人もお薦め。
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by seed_for_thought | 2005-09-05 23:51 | Book shelf
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